こんにちは!KEYSBIT横浜パーソナルトレーニングジムの山﨑裕太郎です。
今日は『筋トレ前のストレッチはしないほうがいいのか?』をテーマに解説していきます。
筋トレだけでなく、運動をしている方には絶対知っておいて欲しい内容なので、ご興味ある方は是非このコラムと動画を見ていってください!
筋トレやスポーツ前のストレッチは逆効果だった?!
皆さんよく子供の頃に学校の体育の時間や運動前に、怪我の予防や体を慣らす目的で1度はストレッチをされた事があるのではないでしょうか。
これまで当たり前の様に行われてきたストレッチですが、実はあなたがこれまでやっていたストレッチはもしかすると逆効果かもしれません。
ここ最近 “運動前のストレッチ” についての記事は以前より目にする事が増えましたが、これを機に改めてストレッチに対する正しい知識を発信していきたいと思います。
この記事を読み終えた頃には、皆さんもきっと納得してこれからのストレッチに活かせること間違いなしなので、是非最後まで読んで頂ければ幸いです!
そもそもストレッチの意義とは
実はひとえにストレッチと言ってもいくつかの種類があり、そのストレッチを目的によって使い分ける事が最も重要なことです。
まだ何を言っているのかさぱりだと思いますので、まずはこれから大まかストレッチの種類とその目的を解説していきます。
ストレッチの種類
1.静的ストレッチ(スタティックストレッチ)
静的ストレッチ(スタティックストレッチ)というと少し難しく聞こえるかもしれませんが、これがいわゆる一般的に皆さんが想像するストレッチです。
字の通り、静止した状態で反動をつけずに筋肉を伸ばします。
よく壁に手をついてふくらはぎを伸ばしたり、片手で足首を持って前ももを伸ばすストレッチといえばイメージしやすいでしょうか。
静的ストレッチの主な目的は、“筋の柔軟性向上” とそれに伴う “関節可動域の向上” そして “筋肉内の血流増加” です。
体のことに詳しい方にとっては当たり前の話になってしまいますが、筋肉というのは本来適切な範囲で伸び縮みする事で体を機能的に動かしてくれています。
しかし何かしらの原因によって筋肉が硬くなると本来の長さで伸び縮みする事が出来なくなるので、当然関節可動域も低下しますし、柔軟性が乏しい筋肉は怪我をするリスクも高くなります。
静的ストレッチをすることで、硬くなった筋肉の血液循環が良くなり、結果的に筋の柔軟性や関節可動域が向上します。
2.動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ/バリスティックストレッチ)
一方で、動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ/バリスティックストレッチ)は字の通り先程の静的ストレッチとは反対のストレッチです。
関節を動かしながら、あえて反動や反射を使ったストレッチが動的ストレッチです。
動的ストレッチの主な目的は、“関節可動域の向上” “筋肉内の血流増加”と、ここまでは静的ストレッチと同じなのですが、最大の違いは運動時における“傷害予防”と“筋のパフォーマンス向上”です。
次の章で、静的ストレッチと動的ストレッチの使い分けを詳しく見ていきましょう。
ここの理解が最重要事項です。
静的ストレッチと動的ストレッチの正しい使い分け方
静的ストレッチは確かに筋の柔軟性を向上させ、その結果関節可動域も向上することは事実です。
ですので一見運動前にやると怪我予防にもなりそうだし良さそうですよね。
ところがこれまで当たり前のように行われていた『運動前の静的ストレッチはやらない方が良い』という事が科学的に明らかになってきています。
どういうことか解説していきましょう。
分かりやすい実験を例に出すと、垂直跳びを静的ストレッチを実施する前と静的ストレッチの実施後の2パターンでやらせます。
すると、静的ストレッチを実施した後の方が垂直跳びの成績が優位に低下したのです。
この機序を詳しく話してしまうと、かなり専門用語も出てきて複雑な話になってしまいますのでここでは割愛させて頂きますが、
一言でいってしまうと、『静的ストレッチを運動前に行ってしまうと、筋肉の力が発揮しづらくなる』と思って頂ければ大丈夫です。
じゃあ静的ストレッチはどういうタイミングでやれば良いのかという話になりますが、運動時で考えるなら『運動後』です。
先程も申し上げた通り、静的ストレッチは筋の柔軟性を高め、血流改善の効果もありますので、運動後の疲労回復にも効果的です。
運動後に静的ストレッチを実施することで、筋を緩め、疲労物質も循環させて流すという点で物理的にも化学的にもメリットがあります。
もちろん運動前のタイミング以外であれば、静的ストレッチはむしろ積極的に実施して良いでしょう。
静的ストレッチを習慣化することで筋の柔軟性が高まり、疲れづらい体になったり、運動をされる方であれば怪我をするリスク軽減にもつながります。
もちろん慢性的な肩こりや腰痛の方も基本的には筋肉が縮こまって硬くなっている状態なので、静的ストレッチは有効です。
一方で動的ストレッチはどのように取り入れるのが効果的でしょうか。
勘の良い方はお気付きかもしれませんが、動的ストレッチが有効なタイミングになってくるのがズバリ『運動前』です。
関節運動を挟みながらあえて反動を使った運動などを取り入れることで、関節可動域の向上はもちろんのこと、筋の神経伝達も刺激されて結果的に筋出力も向上します。(つまり筋肉のパワーが発揮されやすくなるという事です)
運動前の動的ストレッチは、運動時における『傷害予防』と『パフォーマンスの向上』というメリットがあります。
逆に動的ストレッチをあえてやらない方が良いタイミングがあるかと聞かれたら、運動後と就寝前でしょうか。
先程も述べた通り、運動後は疲労回復などの観点から静的ストレッチの方が適切ですし、寝る前にアクティブなストレッチをしてしまうと交感神経優位になってしまい、寝つきが悪くなる可能性があります。
長くなりましたが、今日の話を簡潔にまとめると
静的ストレッチは
・運動後のケア
・日常生活での隙間時間やお風呂上がりに
動的ストレッチは
・運動前のウォームアップ
・怪我をした後のリハビリ等に
このような使い方をして頂ければ問題ありません。
動画で今日の話をしているので、正直動画の方がテロップも分かりやすく入ってて話が入ってきやすいかもしれません(^^;)
よろしければ是非動画もチェックしてみてください!